工学離れ?それなら工学を目指したきっかけを聞いてみたい

 ↓の中須賀教授が工学を志すきっかけが、アポロ11号だったりSFだったりアニメだったりすることから考えて、はてなアンケートを利用して質問をしてみました。
 工学を好きになった、志したきっかけを教えてください
 いま、理系離れなどと言われていますが、ここ10年で理系学部で志望者が減ったのは工学部だけ、なんですよね*1。医歯薬学系は漸増、そして理学部理工学部も横這い。工学部だけはここ10年でなんと半減しています。少子化といえども、さすがにこの現象は? と考えてしまうのです。
 実際に「工学離れ」しているのなら、まずは「工学やエンジニアを目指したきっかけ」を聞いてみたい、と思ったのが今回の質問の意図であります。ご協力、お願いします〜。

*1:とりあえず、東大に関しては大学3年の時の進学振り分けで工学部志望者数が減っていないことから「工学離れ」の現象は起きていないようですが……。

筋金入り&社会的オタク

 先日のことになりますが、航空宇宙工学科の中須賀真一教授のある件での打ち合わせに私も同席させていただきました。中須賀先生とは初対面。どんな先生かと思っていたら……すごーくステキなオタクだったんですよっ。研究成果の方で有名な上、各方面でご活躍だったので、ここまでキャラの立った面白い方とは思いませんでした(でも、そんな方ほどそーいうものかな?)。

 まず、筋金入りのガンダムオタク。初代ガンダムの放映があったころは大学2〜3年の頃だったらしいのですが、「ガンダム愛好会」のようなものを作り、半年食費を切り詰めてパソコンを購入し、対戦型のガンダムのゲームを自作したとか。で「カタパルトは合理的なんです」とか「大気圏突入に際しては……」「それまでのロボットアニメと違って云々……」と熱く語る語る。もちろん、オタクといえども、社会性のあるオタクなので、先生のお話にはついつい惹きつけられて時間を忘れてしまうのであります。そして、ガンダムゴッドファーザー富野由悠季氏とも対談したことがあるとか。うーらーやーまーしー。

 ちなみに中須賀先生はガンダムだけではなく、あらゆるアニメや漫画やSFに通じていらっしゃる。「スタートレック、最高!」とかね。そして講義の時に学生にいつも「SFを読むべし!」と伝えているとのお話。現実の大変な研究のモチベーションになるから、ですって。未来への夢の牽引力になると。なるほど。そして「クリエイターと工学の研究者の描く夢が一緒ということは、生物の本能なんでしょうか」ということも。ふむふむ。

 そもそも中須賀先生が「科学」「宇宙」に魅せられたきっかけはアポロ11号の着陸のときだったとか。ご父君から「大気圏突入のときの角度が大事なんだ」「ちょっと角度が浅いと大気圏にはねとばされてしまうし、その角度が深すぎると今度は炎上してしまう。そのちょっとした差が大事」と聞いて、着陸のときまで心配でたまらなかったとのこと。そして、大学3年の進学振り分けのとき、理学部ではなく工学部を選んだのも、その「原体験」が関係しているかも……とのことでした。そんな「わくわくするけど難しい、そんなことにチャレンジして作ってみたい」と。

 ほんと、楽しいお話を伺いました。そして当然のことながら研究内容のことを話すときは(も?)おめめキラキラの「子ども」に戻っちゃう(これは、どんな理系の先生にも言えるかも〜)。ちなみに中須賀研究室のHPはこちらになります。研究内容のことも書きたいのですが、おそろしく長文になりそうなのでまたの機会に。

そして、広報室としては中須賀先生は第2回工学体験ラボ(T lab)の講師としてお世話になった先生でもあります。その詳細はこちら。

そして、中須賀研究室の研究成果である超小型人工衛星"XI(サイ)"も工学部の広報スペースT loungeに展示しているんですよ(最初の写真になります)。