未来学ルネサンス

なんて暑いお盆休みだったんでしょう。今も暑いですけど。歩いているだけで溶けてしまいそうです。休み期間中に、お台場周辺に行って参りました。都心は多少空いているので渋滞にも巻き込まれず。お台場はあとからできた土地だけあって(軽く)未来都市の雰囲気を漂わせている。そして、それこそ日本科学未来館をはじめとして、各種科学系の施設が終結。各種都合で某メーカーさんが作っている施設、2つだけ見るに止まりましたが、ほんとだったらお台場周辺に一日中いて遊んで勉強して回りたいところです。
 さて、少し前の話になりますが、7月24日に広報室長堀井教授の代理でシンポジウム「未来学ルネサンス」というのに参加してきました。夏休みに入ったばかりのせいか、さすがにこの日はお台場混み混みでしたわ〜。主催は新日本未来学会(財)未来工学研究所
 午前中のシンポジウムを伺っていると「ああ『工学』に『未来』はあるんだろうか」と軽くさびしい気分に襲われましたが*1、午後の講演はなかなか夢があって楽しかったです。基調講演が月尾嘉男東京大学名誉教授*2でお話がうまく、かなり楽しめました。そこで

  • 「科学」と「技術」は天秤の関係であること
  • 科学の語源はラテン語では"scientia(好知←切り刻む、という意味も)"、ギリシャ語では"philosophia(愛知)"
  • 技術の語源はラテン語で"ars"、ギリシャ語で"tekne"。まさに大工という言葉がぴったり*3

なんてお話から、過去の科学技術の進歩を振り返りつつ、今後の展望を考えるというもの。過去の足跡をふりかえると、なんだか未来が感じられるような気がするのは私だけでしょうか。そして「便利の代償」や「目指せフロンティア」という内容まで。私の耳に印象深く残ったのは「創造は想像」という言葉。

 そして、あとのパネルディスカッションも興味深かったのですが、私は時間の都合で泣く泣く途中退席。詳しくは森山和道氏のレポートをぜひ。筑波大学でロボットの研究をされている山海嘉之教授がアシモフアイ・ロボット (角川文庫)の大ファンで、各国語版のものを持っているなんて話を伺う。こちらに先生の紹介と各国翻訳版の画像がありますね〜。やはり何かでハートに火を点けられる、ってのもサイエンスの世界を目指す原点のひとつなんだなと。ちなみに作家であり現在、東北大学の特任教授である瀬名秀明*4氏も「アイ・ロボット」が大好きだとか。

 私の場合、考えるよりも先に行動してしまって(そしてあとで後悔する)のですが、何事もこうやって未来を見通しながら行動するって重要だなと。なんだか感想が卑近になってしまいましたが。

*1:っていうか、現状に難しい問題が山積なのでしょう。

*2:かつて東大工学部の産業機械工学科長をされていた先生。

*3:東大工学部のルーツも土木や建築ですし。

*4:浴衣で登場! 似合いすぎていて反則〜。