顔学・複合現実感などなど

 3ヶ月近く前のことになりますが、某件で電子情報工学科の原島博教授のところに打ち合わせに行きました。「顔学」の研究で有名なので、ご存知の方も多いかも。学部では電子情報工学科、大学院では情報理工学研究科、情報学環情報学環学府と兼担の先生です。お会いしに行く前に、その旨を広報室長・堀井教授に伝えたところ「いやあ、原島先生は面白いよ〜」とのご反応。というわけで「面白い先生に会いにいける」と興味津々状態で出向いたのでありました(←あれ、本題は?)。 
 いわゆるバーチャルリアリティ(複合現実感"Mixed Reality")の研究などはそれこそかなり前から取り組んでらっしゃる。で、浦沢直樹氏の傑作漫画20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)*1、の話をしたところ(バーチャルリアリティの話が出てくるんです)、原島先生に「ははは、先ほど打ち合わせした方とも同じ話題になりましたよ」と。ううう、発想が一直線だったか、私。

 ほんと楽しいお話を伺いました。研究成果も多彩ですし、それぞれの分野で業績を挙げているのはもちろんです。でも、原島先生は「イベント・プランナー」としての才能もお持ちだな〜と感じた次第。例えば、最近だけでも

などなど。最後の「がんばれ! 図工の時間」のシンポジウムには「科学技術の未来のために」という副題がついています。これに関しては心から納得。原島先生に聞いて初めて知ったのですが、図工の時間は小学校のカリキュラムからどんどん減らされているのだそうです。それは個人的にもまずいと思うー。というわけで危機感を持った人たちの手によりがんばれ! 図工の時間というフォーラムが設立されて、錚々たるメンバーの方が実行委員・フェローとなっているわけです。で、原島先生もそのフェローです。この回のシンポジウムは、工学部内で最も新しい(当然のことながらキレイ)工学部2号館を会場にして、小学生たちの作品を大きくしてどーんと2号館の吹き抜けに展示したとか。あ〜知っていれば私も見に行きたかった! そして、展示された作者の小学生たちも、ほんとうに嬉しかったでしょうね。

 さて、原島先生にお会いした件を堀井先生にご報告したところ「ね、面白かったでしょ?」と。ああっ、見透かされている。でも実際楽しい先生でしたし〜教授室の蔵書も興味深いものが勢ぞろいでしたし〜(やっぱりやめられない悪趣味な趣味)。

 原島先生の著書で、最もとっつきやすいと思われる本はこちらかな?

顔学への招待 (岩波科学ライブラリー (62))

顔学への招待 (岩波科学ライブラリー (62))

*1:最近、最終巻21世紀少年 下 (2) (ビッグコミックス)が出ましたね。さまざまな評があるようですが、私はやはり傑作の「本格科学冒険漫画」だと思う!