京大の折田先生像に対抗してみる-ジョサイア・コンドル像-


 京都大学では、入試の時期になると、さまざまな扮装を凝らした折田先生像が出現して、受験生を暖かく出迎える、ということは話には聞いていましたが……。なんと、大学の公式サイトで京都大学 高等教育研究開発推進機構:平成20年度版 折田先生像についてなんてページが作られているじゃないですか。うーん、素敵な試みです。
 東京大学にも大学に貢献した先生方の銅像がありますが、工学部を代表する像のひとつといえば、ジョサイア・コンドル先生の像でしょう。明治時代にロンドンから招聘されたコンドル氏は、当時工科大学造家学科(今の、工学部建築学科)の教授となり、東京大学計画を立案しました。本郷キャンパスの生みの親に止まらず「日本の近代建築」の基礎を築いたというすごい人なのです。この銅像のポーズもかっこいい(かっこつけてる?)でしょ? 片足を曲げ、斜め上目線。

 コンドル先生の手元にご注目。これだけのポーズをとっているのだから、この手にはタバコがお似合いでしょーと思い込んでいたのですが、広報室長の堀井教授によると「チョークじゃない?」とのこと。た、確かに。だって大学にいる「先生」の像だもんね。

 そして、足下にもご注目。コンドル先生が踏みつけている異形の男女は「地震を意味する邪鬼。コンドル先生がそれを踏んでいる」とのこと。ふむふむ、地震は建築物の敵ですものね。

 とまあ、このようにステキな全身像があるのだから、勇気あるどなたかがコンドル先生にコスプレをして差し上げて、受験生を出迎えるというのはどうでしょうか。……って、 冗談です、冗談です!でも、後期日程ではちょっと期待してしまったりして……冗談です、冗談です!コンドル先生の近くにある蛇塚にデコレーションを凝らすのは……あ、あまりにも怖いので、止めた方がよろしいかと。
 ちなみに、このコンドル先生像。正門から入ってすぐのところにいらっしゃいます。列品館と、工学部1号館と、11号館の間の「智のプロムナード」のところ。お立ち寄りの際は、ぜひ「邪鬼」「チョーク」に注目しつつご覧になってください。
【参考文献】東京大学本郷キャンパス案内