人工知能ゴーグル

機械情報工学科原田達也講師の研究結果が、asahi.comほかで紹介されています。

どこに置いたか忘れたものを、簡単に見つけられます――。そんな「魔法のゴーグル」を、東京大の原田達也講師と大学院生の中山英樹さんらが開発した。ゴーグルの視野に入った画像が記録され、探したいものを名前で画像検索できる。
 ゴーグルには独自開発のプログラムが組み込まれ、見たものの名前を瞬時に認識する。処理速度は従来の約1万倍。過去に学習した名前をもとに、同じようなものを見たら、その名前を推測する能力もある。
 文房具や鉢植えなど約60種の名前を事前に覚えさせ、それらの品々をゴーグルで見る実験をすると、「CD」「ハンマー」などの正しい名前がゴーグルの右目部分にある小型スクリーンに映し出された。
……
 原田さんは「膨大なビデオ画像の中から埋もれていた映像を探し出す技術や、人間のような能力をもつロボットの開発などに貢献できる」と話している。

 「えーっと、アレはどこだっけ?」。日常的に物忘れに悩む人にとっては心強い味方となる“人工知能ゴーグル”を、東大大学院情報理工学系研究科の原田達也講師らの研究チームが開発し、28日発表した。見た瞬間に映像と物の名前を記録し、リアルタイムで“映像辞書”を構築する仕組み。探したい物の名前を入力すれば、ゴーグル内に動画映像が表示され、置いた場所などが思いだせる。
……
 原田講師は「高齢者の記憶支援や産業用ロボットへの応用など、幅広い分野に活用できるだろう」と話している。
 「ところで、ゴーグルはどこだっけ?」
 「ゴーグルに聞いてくれ」

産経ニュースさんのほうは、オチ付きですか……。

以前、こちらでもご紹介した「画像や動画の高速検索処理」の応用例ともいえる検索結果ですね。

  • 毎日新聞ほかで、情報理工学研究科・知能機械情報学専攻の原田達也講師の研究結果が掲載されました。

新検索技術:単語入力で画像や動画探す 東大チーム開発 科学:MSN毎日インタラクティブ
 単語を入力して、画像や動画を探し出す新しい検索技術を、東京大の研究チームが開発した。業界の標準的な性能試験で現在の手法より1万倍高速化でき、検索精度も世界最高を達成した。インターネットから好きな画像を探したり、ロボットや監視カメラの画像認識に応用できるという。
(中略)
 原田達也・東京大講師(知能機械情報学)らは、画像そのものを認識したうえで、入力された単語に対応する画像を探す検索システムを開発した。画像とその画像に対応する単語を対にして、事前に大量に学習。これを基にして、未知の画像にも対応する単語を結び付けることができるという。
 同様の検索システムは従来あったが、研究チームは画像を分割したり、対象物を切り取ったりしなくても、写っている物の特徴を的確にとらえられる技術を取り入れ、高速化と精度向上に成功した。
(後略)

 片付けものが下手な私には「今すぐにでも実用化してほしい!」と思ってしまいます*1。で、普通のメガネくらいに小型化してくれないかなーとか。研究者側の苦労を知らず、勝手にあれこれ言っていますが、それだけ夢がふくらむ研究結果!
 個人的にはid:kmiuraさんのはてなブックマークパーティーで便利。”あー、どうも、鈴木さんでしたね”にウケてしましました。私も人の顔を覚えられないので、そうなってくれると心から助かります。

*1:今すぐにでも机の片付けをしろ、ともいえますが……。