人工皮膚の手と握手!・有機トランジスタ

 
 工学部11号館にあるT loungeにある展示物のご紹介。物理工学科の染谷研究室染谷隆夫准教授)では、有機トランジスタの研究をしています。有機トランジスタ*1の応用例は幅広く、無機トランジスタでは考えられなかったユニークな用途に応用されています。

 この握手しているキラキラの手は、有機トランジスタ製の人工皮膚の「手」です。無機物と違って「薄くて曲がる」から、人工皮膚にも使えるのですね。この人工皮膚はゴムでできた圧力センサの上に貼り合わせているので、1000点以上の痛点を持つんです! それだけではありません。「温点」に相当する温度センサもあるので、温度と圧力を同時に感知できてしまう。将来はロボットも人と同じような繊細な皮膚感覚……「ざらざら感」や「ぬくもり」が得られるのでしょう。介護や福祉現場で活躍するロボットには必須の人工皮膚に!?

 ちなみに、T loungeに展示されている「有機トランジスタ」はシート型スキャナ。薄くて曲がるので、本の曲がったページもそのまま、ワインのラベルなどもボトルについたままスキャンできてしまうとか。これも早く自分の家に欲しい! 今すぐにでも欲しいスキャナの機能ですよね〜。もう一つは点字ディスプレイ。電気的に書き換え可能な上に、ポケットに入れて持ち運びできます。将来的には目の不自由な方が電車の中などでも気軽にこの点字ディスプレイで読書できることが期待されています。

*1:キーワード作りましたので、そちらをご覧ください