【追記あり】定例記者会見・大容量HDDに繋がる新技術

 本日(書いているのは7日ですが)の14時から16時に工学系研究科の定例記者会見がありました。工学部では、分野ごとで持ち回りで定期的に記者会見を開催しているのです。プレスリリースの準備やら何やら慣れないことで私はムダにばたばた、事務の皆さまはもっと大変でしょう。そして何より発表する先生方、その発表のアレンジをした広報委員の先生方、ありがとうございました。


 早速、朝日新聞が記事にしてくれましたね。記者会見が終わったのが16時過ぎ、で、このウェブ掲載記事を私が見つけたのがその日の夜。うーん、すごい早業。

 研究チームは、特殊な「光の粒」でディスク表面の温度を調節して磁気記録を安定させ、1平方インチ(約6.5平方センチ)あたり1テラビットの記録密度をもつディスクを開発した。指先大に新聞1000年分の情報が記録できるという。

 大津先生のことは、つい最近エントリーしたばかり。こちらになります。近接場光*1のことを書きましたが、上記の記事で「特殊な『光の粒』」と書いてあるのがその近接場光のことを指しているのですね。


 はてなブックマーク企業はもうアプローチしているんだろうなid:gamma_utさんが書かれていますが、実は、これは経済産業省NEDOのプロジェクトで、8社(!)*2との産学連携で実現した成果であります。特許やらなにやらの都合でようやく公表できた、とのこと。それにしても1Tb/inch2ってやっぱりすごい〜。
【追記】
フジサンケイビジネスアイFujiSankei Business i. 産業/1テラ級HD、3年後実用へ 東大が日立、東芝などと共同日刊工業新聞(2007/11/07)でも取り上げてくださったようです。


 今回の定例記者会見で発表してくださった先生方の一覧はこちら。

  • 「ナノフォトニクス技術によりHDD及び光メモリの限界を超えた1テラ級情報記録システムを世界で初めて実現」

大津 元一教授(電子工学専攻)

  • 文部科学省グローバルCOEプログラム採択課題『セキュアライフ・エレクトロニクス』」

保立 和夫教授(電子工学専攻)

  • 「気候変動に如何に備えるか−地圏環境システムシミュレーション技術の実用化」

登坂 博行准教授(地球システム工学専攻)

  • 「フッ素、ホウ素汚染土壌の処理」

藤田 豊久教授(地球システム工学専攻)

小関 敏彦教授(マテリアル工学専攻)

*1:キーワード化したので、もし不適切な表現等ありましたら修正お願いします〜。

*2:日立、東芝富士通、パイオニア、リコー、日立マクセルコニカミノルタオプト、セイコーインスツル