次世代の「1秒」標準器の最有力候補・光格子時計

 昨年末、こんなエントリーを書いたんですね。

原子時計の精度をさらに1,000倍に高めることのできるのが新手法「光格子時計」といって、物理工学科の香取秀俊准教授の研究なのであります……ということで、待て、次号(来年になるかも?)!

 来年どころか、2月半ば過ぎちゃいました……。1年の1/6がもうすぐ終わります……。有言実行はかっこいい。無言実行はもっとかっこいい。有限不実行は一番かっこ悪い。

 というわけで、うんうん頭を悩ませながら調べて、物理工学科の香取研究室光格子時計のキーワードを作りました。100億年に1秒以下の誤差、と言われてもよくイメージがわきませんが、理論上では「宇宙の誕生から今まで動き続けても1秒くらいしか狂わない」精度だとか。はー、想像の彼方を超えています。ちなみに、格子状に組まれたレーザーの空間に原子を固定できるのは、原子は光の一番強いところを探してそこに止まる性質があるから、なんですね。光トラップとかレーザー・トラップとか呼ばれます。
 余計な話ではありますが、我が家では子どもがジュースの自動販売機や、おもちゃ売り場に吸い寄せられて離れなくなる現象のことを「あ、トラップされた」なんて表現しています。

 閑話休題光格子時計に使われている原子はストロンチウム周期表でいうと2族のアルカリ土類金属で、カルシウムと同じ仲間、ですね。いずれにせよ、日本からの時計の「標準器」が生まれるなんて、うれしい話! ぜひこの光格子時計を採用してほしいものです。