理学と工学の架け橋

 電子工学科の大津研究室の秘書さんから、大津元一教授がMac Fanの1月号 25pのCommand+Eye「従来の5倍のハードディスク記録密度を実現! 東大研究チームのナノフォトニクス技術」と、PC-Webzine No.190(2007年12月号)76pオピニオンリーダーの持論を知る」に掲載されているとのお知らせが。ありがとうございます〜。どちらも丸々1ページの記事です。それにしても、大津先生先日の定例記者会見からメディアにひっぱりだこですね〜。

 そのMac Fanの記事からの引用。

大津教授によると、近接場光の振る舞いは、
ノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士の提唱した
「中間子」と同じ関数で表すことができるという。
近接場光の研究という純粋に学問的な分野と、
ハードディスク製造という産業的な分野、
大津教授はこの二つをつなぐ架け橋になっているのだ。

 「工学部」というと、純粋に「ものづくり」のイメージが浮かぶでしょう。でも、東大工学部ではこのように「理学と工学の架け橋」となるような研究も数多くなされています。大津先生や、先日紹介した十倉好紀教授*1の研究も、ですね。またまた引用しちゃいますが、化学システム工学科の大久保達也教授の言葉を借りると「入り口から出口まで」。そんな環境が、東大工学部の魅力かもしれません。
 そもそも、理学と工学は「両輪」ですし、切っても切れない関係。理学と工学の境目などないのでしょう。さらに言うならば、理系と文系などをはじめとする、あらゆる区分はそれこそ「心の壁」*2にしか存在しないのかも〜。

*1:十倉先生に限らず、物理工学科には特にそのような研究室がたくさん。

*2:そんな言葉が思いつくのは、最近『新世紀エヴァンゲリオン』ばかり見ていたから?? 渚カヲルくんによれば、A.T.フィールド(どちらも「はてなキーワード」になっているのでそちらをご参照くださいませ)は「心の壁」らしいけど、SFとして科学的にはどう解釈できるのかしら? なーんてことを考える私でした。